マンガジャパンが原著作者名を著作権表記から削除して販売した『あしたのジョー』テレカ

マンガジャパン基金テレカ JOE FOREVER

ILLUSTRATION ©CHIBA TETSUYA

バスカードを買う為に立ち寄った金券ショップでこのテレカを発見した時は、わが目を疑いました。
二階のスターバックスに入って、エスプレッソをワンショット足した濃いコーヒーで気付をしてから、ようやく購入したくらいショックでした。

本来この件に関するマンジャパへの質問は、私自身が行うべきだったのですが、あちらの掲示板(旧)に冷静に書込みできるような精神状態ではなく…。
また、単なる写真製版の複製原画に35万円もの値札をつけて平然としているような肥大した自我の持ち主の管理人と対決する自信もなく、有志の皆さんにお任せすることになりました。

マンジャパ側の回答…予想通りでしたね。

まんがじゃぱん旧公式掲示板ログ[773]
まんがじゃぱん旧公式掲示板ログ[766]

例えばチャリティに関するものなら縛りが緩やかであるとか。(会員#0017:中山星香)

共に作品を作り上げた作家に対する当然の敬意と基本的な権利の尊重を「縛り」と言ってのけるあたりで、この中山という漫画家のお里が知れますが…

これはつまり、チャリティやってんのはちばなんだから、高森朝雄の遺族も講談社も関係ないじゃん。ちばの単独名義でナニが悪いのよ…ということでしょうか?
 
私、一応大学で著作権法と無体財産権の単位とってますけど、営利目的であろうとなかろうと、無断複製・無断頒布は著作権侵害が成立します。念の為。
ですから当然、この商品は高森朝雄先生のご遺族と講談社両方の許可を取った上での販売ですよね?

ま・さ・か天下のちばてつや大先生ともあろうお人が無断複製・無断頒布なんかしませんよね?ね?

で、高森先生のご遺族と講談社がチャリティの主旨に賛同してジョーの画の使用を快く許可してくれたんなら、その両者はチャリティの協力者でしょ。
だったら普通に「© 高森朝雄・ちばてつや/講談社」の表記でいいじゃないですか。

あるいは商品そのものは「イラストレイテッドbyちばてつや」で、台紙(多分ついてたんだろう)に通常のマルC表記とか。


もしも著作権継承者か出版社が、あくまで配分をよこせ、と主張したなら(チャリティの主旨に賛同してもらえなかったら)、チャリティにジョーの画の使用は止めるべきですね。チャリティってそういうもの。

も・ち・ろ・ん無断使用は問題外。それ以前に、マンジャパとしてのチャリティなんだから、マンジャパ会員の作品のみで商品を作るのが普通じゃない?「ジョー」ではなく「松太郎」や「向太陽」を使えば何の問題もなかったのに。


「C」表記そのものに直接的な力は無いというお話しですし。(会員#0017:中山星香)

ほほう。著作権の専門家じゃないから…みたいな言い訳をしているわりに、お詳しいですなぁ。

確かに厳密な法解釈の上では、マルC表記というのは単なる目安くらいにしかならないんですよ。
でも、日本の商慣習上では普通、「© 誰それ」というのは、
「この人がこの作品に関する版権を全て持っています」
もしくは
「この人がこの作品の版権所持者の代表です」
を意味するのですよ。

だから「©ちばてつや」は情緒的(中山大先生のお言葉を借りると「叙情的」)に極めて無礼なだけでなく、商業的にも極めて紛らわしく誤解をまねく表記なのですよ。
社会的責任というものをきちんと考えている組織なら、こんな表記のグッズを市場にバラまいたりはしないと思いますが?

検討の結果キャラクター名などの明確な記述を避けて 「イラストレイテッドbyちばてつや」にしようという事になったのです。(マンガジャパン事務局)

おやぁ~?高森先生のご遺族と講談社の許可をとってるなら、何で作品名やキャラクター名の記述をぼかさなきゃならないんでしょう?
この当時って、マンガジャパンの顧問弁護士・富岡英次がいがらしゆみこに対して「『絵のみ』の商業利用は、原著作者を無視して漫画家が勝手にやってもOK。例え訴えられても、原作者に漫画の著作権があるという判例はまだないから」という法の抜け道指南をしていたのですよね。まさか…

しかし途中で誰かが気をきかせてしまったらしく、出来上りに「c」表記が入っておりました。(マンガジャパン事務局)

どの時点で?見本刷りのチェックはしなかったんですか?

ただ、営利目的では無いし、このまま使用して構わないだろうという判断をしてしまいました。(マンガジャパン事務局)

営利目的だろうとなかろうと、権利侵害に違いはないと何度言えば。

こんな著作権法の基礎の基礎も知らない連中が、マンガ界の駆け込み寺を目指すと豪語して法律相談をやっていたとは。

そもそも、純然たる印刷ミスならば、刷りあがったテレカの上に別の画を加刷すれば済むこと。
印刷代は丸損だけど、そういう紛らわしい表示のグッズを世間にバラまくよりずっとマシでしょ。
営利目的ではない、チャリティだからこそ、一点の曇りもないクリーンなグッズであるべき、という発想はないわけですか。そうですか。

質問その他、納得が行かない事がおありの方には御足労ですが、 直接事務局にお越し願いできますか。 当時に関わっている担当者は未だアナログで、デジタル対応が出来ませんのでこの文章も事務局の人間に代打ちして貰っていますが、慣れない状況では、説明が難しいです。(マンガジャパン事務局)

おいおいおいおい。HPで情報発信していて掲示板も設置してる組織が、質問は直接東京の事務所まで来いって(しかも1月12日のpm1:30~2:30って日時まで指定して)?

一般社会では、自分の落ち度を釈明する為に日時と場所を一方的に指定して相手を呼びつけることを誠意を持って対応とは言いません。どこまで非常識な連中なんだ。

絵画商法もどきの現代アート屋におだてられてちょうちん持ちの講演をやったりしている、「日本漫画界一の良心派」ちばてつや大先生は、以前いがらしゆみこ大先生との「二人展」を開催したりしておられましたが、このイベントのポスターやチラシのキャンディ画のコピーライト表記は、「©アイプロダクション」。
ま、ご本尊がこーゆーことを平気でやっちゃってるんですから、今更驚くこともないですけどね。

…日本の漫画家の良心って、ナニ?


文責:イソノ武威/ITOMARU


このページにおける版権画像の掲載は”評論、報道の引用”の範囲内、と認識しておりますが、原作者・高森朝雄(梶原一騎)先生のご遺族もしくは講談社から削除要求があった場合は速やかに従います。
ちばてつや、もしくはマンガジャパンから厚顔にも抗議があった場合は最高裁まで戦いますんで、そこんとこヨロシク。(抗議するならこのテレカの素性を明かしてからにしろや)

オマケ: 著作権表記についての注釈