蜘蛛之巣城

拉致監禁ロマンス小説の歴史(序)

少女漫画読者の方は、男爵ディーノさんとこのアンケートに協力してあげてください(2006年12月19日締切)。

私はどう考えてもアンケート対象外なので遠慮しましたが…。
私の場合、イケメンにレイプされて嬉しいとか訴えるとかいう以前に、そういうシチュエーションになったら、躊躇なく相手の目ン玉に指を突っ込んだ上で手近にある硬いもので顔面連打。鼻の軟骨をブチ折って怯ませたところで更に金的を蹴り潰して追い討ち、ポリスに電話ですな。

非常時に際して咄嗟にその程度のアクションが自然に出来んようでは『空手バカ一代』を愛読してきたそれまでの人生が無意味になるではないですか。

つか、私の「すごくカッコ良くて好みのタイプの男性」って、ブルドーザーにトランスフォームする超ロボット生命体とか、頭が表彰台のヒーローとか、コブラ型ビーロボ8号機とかとかなんだが。


それはともかく、「ヒロインが自分をレイプした相手の男とスッタモンダの末に相思相愛でハッピーエンド」って、日本の少女漫画だけじゃないよ。

20年くらい前だったか、とある雑誌でアメリカの心理学者か何かの「最近の女性向けロマンス小説はティーンエイジャーに歪んだ性意識を植え付けるもので、けしからん」みたいな内容の論文が引用されてた。

うろ覚えだけど、その当時ヒストリカルロマンスのジャンルで流行していたのが、

野性的な情熱を秘めたヒロインがイケメンヒーローにレイプまがいに処女を奪われる。
→その後波乱万丈(家が没落して娼婦に身を落とす、権力者の妾にされる、アラブ人に売り飛ばされてハレムに入る等など)
→その間に何度かレイプ男と再会して、焼けぼっくいに火がついたり反発したり。
→最終的には「ああ、私が彼に反発しながらもこんなに体が求めてしまうのは、抗えない真実の愛のせいだったのだわっ」と、最初の相手とハッピーエンド

…というパターンだったらしい(現在の主流がどうなってるのかは知らない)。


「セクシーで野性的な男性に強引に激しく愛された~い」という妄想をそのまんま現代を舞台に描くと、ものすごく反動的な話になってしまうので時代物の設定にしたのだろうけど、日本のエロレディコミが「読者投稿実録物」の体裁をとったりするのと対照的で面白いと思った記憶がある。

だから、最近の少コミのレイプ漫画は、性意識の進んだ結果の表現じゃなくて、単なる反動なんだが…。エクスキューズをつけずに学園漫画でソレやられると、すさまじいな。


豆知識ですが、上記のヒストリカルロマンスの代表作が、ローズマリー・ロジャーズのSweet Savage Loveシリーズで、映画版『ミザリー』でポール・シェルダンの書いた続編内に「ミザリーが実はロシアの皇女だった」という後付設定が登場するのは、このシリーズを意識したパロディらしい。