蜘蛛之巣城

あめりまんが

amerimanga Amerimanga #4
I.C. Entertainment
(June 2003)

今回は今は亡きI.C. Entertainmentの月刊OELmanga誌Amerimangaの話をひとくさり(どこに需要があるんだろーな~この記事)。

講談社版単行本の巻末解説にもありますが、MegatokyoのTPBはDark Horse Comics以前にStudio Ironcat版というのがありました。(I.C. EntertainmentのI.C. はIronCatの略)

結局Ironcatは倒産したのでIroncat版は第一巻のみで終わったのですが、倒産の一年ちょい前の2002年、この会社何を思ったかOEL-mangaのアンソロ月刊誌Amerimangaを創刊したのですな。

で、この雑誌が呼び物にしていたのが、フレッド・ギャラガーの完全新作Warmthが連載されるということだったのですが…

  • まず創刊号に折込ポスターを挟み込んで告知。
  • 1号にプレビュー4ページ掲載。
  • 4号でようやく本編第一話14ページとスケッチ4ページ掲載。

しかしこれが最初で最後の掲載になってしまった。

ギャラガー先生のサイトでのコメントによると、
Honestly, the initial launch of Warmth was premature.
だそうで、なーんか、ICにせっつかれて見切り発車したけどスケジュール調整も執筆の準備も整ってなかったっぽいよーな?

IC末期には社内が相当ゴタゴタしていたらしく、幹部が金を持ち出して高飛びしたとかなんとかいう生臭い話もチラホラと聞きますし、MegatokyoのTPB出版がダークホースに鞍替えになったのもIC倒産以前の話だし。この時期相当ムチャクチャだったんじゃないかと。


ギャラガー先生以外の執筆陣はと言うと、実質的な看板作品はJen Lee Quick のファンタジーSoul Union。あと読めるのは Insomniac Machineの和風ファンタジーKousekiだけど、これはインディ作品の再録分載。

2号からは巻末に有名なウェブコミックのReal Lifeが収録されてたりするし、ウェブやインディから安く使える作品をかき集めて雑誌形式の「アンソロジー」をデッチあげたってことなのかな?

創刊時では、この二作以外ははっきりいって箸にも棒にも引っかからないというか、これで金とっちゃアカンやろ!というレベルのモンでして。


その後、4号でギャラガー先生のWarmthと、現キブイシ夫人Amy Kim Ganterの異世界ファンタジーReman Mythology(これもウェブコミック先行?それとも雑誌廃刊後続きをウェブで展開したのかイマイチ前後関係がわからん)が加わり、そしてデータでは6号目でChristy LijewskiのZombie King、11号目あたりからBecky CloonanのEast Coast Risingが掲載開始らしいのですが、私は5号までしか現物持ってないので内容については語れませぬ。

…てか、入手して語ろうにも、市場に出てくるのは5号目まで。それ以降の号は余程発行部数が少ないのか、いっくら探してもナイのですわ。 ほんっっっとうに入手難。マイルハイにもebayにも出てこない!

データ上では17号まで出てたらしいんですが、多分日本のメジャー同人誌の方がよっぽど刷ってるんじゃないかと。安い制作費で雑誌を作って年間購読で手堅く儲けようとしてコケたってとこですか?

付記)英ウィキペディアによると、「このアンソロジーは途中で打ち切りになった」とある。実際に刊行されたのは5号までという可能性が高い。

その後、ジェン・リー・クイック、エイミー・キム・ガンター、クリスティ・リュウスキー、ベッキー・クルーナンはTokyopopで作品を発表し、mangaバブル崩壊により、またしても放置プレイという目にあわされるのであるよ…。