蜘蛛之巣城

Ti voglio tanto bene~パラノーマルロマンス小史

前回からの流れで英語圏ギーク女子文化におけるパラノーマルロマンスの系譜をまとめてみようかな、と思ってたんですが、ちょっとやそっとでは消化できない情報量の前にギブアップ。

60~70年代初めのマキャフィリイやル=グウィン、ブラッドリーなどの硬派な社会的主張のある女流FT&SFの下地から、70年代半ば~80年代のアン・ライス、タニス・リーらのようなフェミニズムのエロス方面を強く意識した方向へ行き、そこから更にSF性やフェミニズム主張を希薄にして「萌え」に特化・拡散したのがパラノーマルロマンスなのかな?


以下、自分用覚え書

* アン・ライス『夜明けのヴァンパイア』 Interview With the Vampire (1976年)
* タニス・リー 『銀色の恋人』 The Silver Metal Lover (1981年)
* ロマンス小説の代表的な賞はRITA(Romance Writers of America アメリカロマンス作家協会賞)と RT Reviewers' Choice(Romantic Times BOOKclub magazine ロマンティック・タイムズ・レヴュアーチョイス賞)の二つがあって、RITAは92年、RTは90年頃からSF・FT系作品の賞が設けられています。

それぞれ初期はFuturistic/Fantasy/Paranormal RomanceとかNew Realityとか呼ばれておりましたが、後にBest Paranormal Romance賞の呼称に落ち着きました。
* TRPGヴァンパイア:ザ・マスカレード/ワールド・オブ・ダークネスが1991年から。
* 『バッフィ/ザ・バンパイア・キラー』Buffy the Vampire Slayer (1992年)
* メアリ・スー判定テストが作成される契機となるくらいギーク女子の自己投影二次創作が盛況になった、ディズニー系のGargoylesは1994年から。
* ナンシー・A・コリンズ『ミッドナイト・ブルー』 Sunglasses After Dark (1995年)
* 1998年、パラノーマルロマンスのファングループが年間賞P.E.A.R.L.(Paranormal Excellence Award for Romantic Literature) 選定開始。

対象ジャンル内訳はBest FANTASY/MAGICAL Romance(ファンタジー、魔法もの)、Best FUTURISTIC Romance(未来もの)、Best SHAPESHIFTER Romance(狼男など人外変化もの)、Best TIME TRAVEL Romance(タイムトラベルもの)、Best VAMPIRERomance(吸血鬼もの)。

意外にもベスト・ヴァンパイア・ロマンス 賞は2006年新設。
以前はOVERALL PARANORMAL(パラノーマル全般)にカテゴライズされてたのが、この年独立したらしい。初めは狼男の方が人気ジャンルだったのが逆転されたの??
* ハーレクイン社でパラノーマル専門レーベルのLUNA創刊が、2004年。
* 更に2006年にはダークファンタジー系ロマンスHarlequin Nocturneも開始。
* 2009年末にはヤングアダルトレーベルのHarlequin Teen創刊。ラインナップの多くはパラノーマルロマンス要素の強い作品。

90年代半ばから増殖し始めて、世紀末でジャンル内爆発、2005年の『トワイライト』シリーズ刊行開始から現在まで続くバブル期…て感じ?


…ワタシはどこに出しても恥ずかしくない人外萌貴腐人ですが、メインジャンルはTF勇者ロボやおい、前ジャンルはDBのピッコロさん受、永遠のフェイバリットはバビル二世×ロデム。
菊池秀行の代表作は『妖神グルメ』、佐藤大輔の代表作は『レッドサン ブラッククロス』、ジョージ・R.R.マーティンの代表作は『ワイルドカード』と言って譲らず、TRPGはワールド・オブ・ダークネスよりTORG(特にナイル帝国とニッポンテック)を愛する人間。

……トワイライトとかのファンとは気ぃ合わん気がする。すごく。